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リテールメディアネットワーク構築の 5 つのメリット

  • Grace Stern
  • 1 min read

広告業界では、リテールメディアネットワーク(RMN)の台頭が注目されています。リテーラーは、ビジネスの範囲を拡大し、収益の源泉を多様化し、価値ある新たなオーディエンスにリーチする手法を変革しています。最近の eMarketer レポートによれば、eコマースチャネルへの広告支出は 2020 年に 50% 近く増大し、2021 年にはさらに 27.8% 増大しています。デジタル広告費のうち、8 分の 1 が eコマースプロパティの広告に費やされています。

また、ボストン コンサルティング グループ(BCG)は、最近のレポートで、「大手小売業者は既にリテールメディアにおいて年間高収益 1,000 億ドルをめざして競争している」と述べています。なぜリテールメディアネットワーク(RMN)が注目されているのでしょうか?理由は、次に挙げる 5 つのメリットにあります。

リテールメディアネットワークを構築する 5 つのメリット

1. ショッパーマーケティング予算を維持

従来、エンドキャップや店内マーケティングが買い物客を購買行動につなげるための手法でした。しかし、配送やオンデマンドサービスの普及に伴い、こうした手法の価値や効果は低下しています。リテーラーは、オンラインプラットフォームに支出をシフトさせることで、買い物客の購買行動を維持・促進できるようになります。さらに、ファーストパーティデータを利用することで、リテーラーとブランドは、より関連性の高い、効果的なマーケティングで買い物客に訴求できます。また、リテーラーはメディアネットワークを活用し、支出先の変化を把握して有利な戦略を構築できます。

2. 消費者が買い物をする場所での訴求

ブランドは、リテーラーの O&O(所有・運営)に広告を掲載し、デジタルコンテクストで購買客にリーチできます。オンサイト広告を活用することで、新しいサイトへのトラフィックを増やし、買い物中などの最適なタイミングで既存の顧客にリーチできます。さらに、リテーラーは、ブランドによる新規顧客の発見と獲得を支援できます。ターゲットを絞ったオフサイト広告は、新たなオンライン買い物客の特定とリーチにつながり、結果として顧客とのタッチポイントとコンバージョンが促進されます。

3. eコマースの収益性向上

送料無料での販売が増えたことで、多くのリテーラーがオンライン販売で赤字の危機に瀕しています。リテーラーが eコマースを再びプロフィットセンターにする方法の 1 つとして、O&O サイトでのプロダクトプレースメントや広告インベントリの販売があります。リテールメディアは、新たな収益源を確立し、高い利益率をもたらす収益ストリームの構築に役立ちます。

4. 製品開発を促進

リテーラーは、ブランドのデータを効果的に活用することで、顧客インテリジェンスを強化し、変化する消費者のニーズをより的確に理解できるようになります。昨今の消費者は、これまで以上に、個人の興味やニーズに合致するパーソナライゼーションおよびメッセージングを求めています。リテーラーとブランドは、より緻密な研究開発を行うことで、買い物客の要望やニーズに的確に応えられるようになります。先進的なパートナーシップを通じて迅速なイテレーション(反復)を可能にし、革新的なサービスや商品をもって可能性の高い市場にリーチできます。

5. サプライヤーとの関係を強化

リテーラーは、画期的なインサイトを得ることで、売上を伸ばし、ブランドとの関係を拡大できます。ブランドは、ペルソナプロファイルの設定、オーディエンスのターゲティング、キャンペーンの最適化にクローズドループの測定を活用することで、例えば次のことが可能になります。

    • 小売店で販売されているブランドや商品の認知度を高め、店舗やオンラインプロパティへのトラフィックを増やす。
    • 消費者のロイヤルティを高め、会員数を増やす。
    • 財布内シェア(share of wallet、SOW)やショッピングカートの中身を増やす。

収益性、顧客エンゲージメント、顧客ロイヤルティ、顧客の総支出額を高めるのに役立つさまざまなツールが存在し、リテーラーはその中から自由に選択することができます。リテーラーは、顧客エクスペリエンスの提供と顧客行動・傾向の把握を可能にし、それらをリテーラー自身が制御できるインフラを構築することで、競争優位性につながります。RMN の構築はもはや「するかしないか」ではなく、「いつするか」が経営判断として問われています。

リテールメディアネットワーク(RMN)の構築と LiveRamp がどのように役立つかについて、eBook 「5分でわかるリテールメディアネットワーク」で詳しく解説しています。